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フィルムカメラを趣味にする その1 フィルムで撮る理由1 光の捉え方、階調の豊かさ

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フィルムで撮ることはステータスのようになっている。

光をフィルムに焼き付け、それを現像し、さらにプリントという『物』として残すというアナログ的手法は魅力的であるし、スマホであれば無料の行為にあえてお金を費やすというこだわり感、時間をかけて写真を手にするという手間ひまなども、とても意識が高い行為のように感じられる。

しかし、純粋に描写面においてもフィルム写真の魅力は数多く存在する。

デジタルカメラは5000万画素を超える高画素機も増えている。

ともすれば人の眼よりも優秀ではないかと思うほどの解像感を誇るが、ここまでデジタルが進化をしても、フィルムの足下に及ばない点がいくつかある。

その代表的なものが『光の捉え方』だろう。

逆光・半逆光で撮影をしたとき、デジタルではハイライトが白飛びを起こし、全く情報がない部分ができてしまう。

しかしフィルムでは光源から優しく光が拡散する様が残り、光の温かみをそのまま描写してくれるのだ。

これは『ラチチュード』と呼ばれる階調の幅がフィルムの方が広いこと、またハイライトは粘るというカラーネガの特徴が理由。

デジタルの場合、わざと暗く撮影し、後からの画像編集で暗部を持ち上げて白飛びを防ぐという作業が一般的だが、カラーネガは全く逆の性格を持つのだ。

フィルムで撮るのならば、ぜひ光のある方向にレンズを向けて撮影してみよう。

想像以上にドラマチックな光が写真に写されるはずだ。

ちなみにリバーサルフィルムはアンダー露出に強く白飛びに弱い。

フィルムだからとひと括りにはできないので注意しよう。

また、逆光時はカメラが光源の明るさを測定し、暗く写ってしまうため、露出+補正をおこない調整するのがコツだ。

 

 

紺野 栞×大宮八幡宮
CAMERA:MINOLTA α9
LENS:MINOLTA AF 24mm2.8/50mmF1.7
FILM:Kodak ULTRAMAX 400
PRINT:POPEYE CAMERA

 


顔に強い日射しが入った状況でも肌色をニュートラルにしっかりと出してくれる。

 


こちらも輝度差が大きい写真だが、白飛びも黒潰れも起こしていない。

 


前ボケ、後ボケのおみくじがもナチュラルに描写。パープルフリンジも出ていない。

 


画面左は太陽光が逆光で射し込んでいるが破綻しないところがフィルムの強さ。

 

紺野 栞:model
1994年10月23日生まれ。滋賀県出身。A型。T160B95W64H91。
高校生時代はカヌー部に所属しており、インターハイ3位、国民体育大会では9位となったことがあるほどの運動美女。

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鈴木文彦(snap!):Photo/Text
フリーランスエディター/フォトグラファー。
フィルム写真『snap!』創刊以降、趣味の写真に関する雑誌・ムック・ワークショップなどを手がける。
主な著書は『フィルムカメラの撮り方BOOK』、『中判カメラの教科書』など。

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