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出会いを求めて「お寺コン」に行ってみた話。

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「出会いの春」になったと言うのに浮いた話が全くない。なぜだ、なぜなんだ……。

ライターSは一つの結論にたどり着く。出会うコの大半が音信不通になるか自然消滅になっていくのは、「チャラいコ」としか出会えていないからではないか、と――。出会いを実らせるには、もっと一途でマジメなコを探せばよいのでは! そんなこんなでマジメなコが多そうなイベントを探し始めたSは、興味深い会を見つけた。

「寺コン」と呼ばれる街コンだ。この街コンの開催場所は居酒屋やバーではない。文字通り、お寺で行われる。内容を見ると懇親会の前に座禅をやると言う。

「座禅!?」と興味津々になるライターSにさらなる朗報が。参加者は女性の割合が高く、マジメで誠実そうなタイプが多いとある。コレはワイワイするのが苦手なピュアなコと出会えるまたとないチャンスではないか。早速申し込みを済ませて、仏の道に進む心の準備を始めた。

東京随一のおしゃれタウン・広尾。駅から数分の場所に会場となるお寺はあった。早速、寺の門をくぐると「街コンにご参加の方ですか?」と案内された。見ただけで判断されるとは、なんだか複雑な気分だ。どうやら早く来すぎたようで、お堂で待っていると女性がズラズラと入ってきた。「え……?」とライターSは驚きを隠せなかった。目の前にいる女性たちは、30代前半のSより遥かに年上だ。確かに誠実そうではあるが、年齢が……。

由緒正しきお寺で、恋愛はハッテンするのか。

動揺を隠せないまま、住職の「説法」が始まった。仏教にまつわるエピソードに現代の恋愛事情を絡めてタメになる話を語ってくれているようだが、全く頭に入ってこない。しかし、周りの“お姉様”たちと男性陣(若そうな人もチラホラ)はマジメに聞いているではないか。世の中は不思議だ。

「説法」の後は「写経体験」。写経とは、紙に経典などを細筆でなぞっていく、ボールペン字講座のようなモノだ(笑)。ココでも参加者の面々は、集中して筆を走らせている。煩悩だらけのSも、空気を読んで真剣に写経をすることに。始めてみると、コレが意外と楽しく心が洗われる気がしてきた。周りにいる“お姉様”たちもよく見れば、キレイな人もいるではないか。希望を捨ててはいけませんゾ。

 

次は、いよいよ目玉の「座禅体験」だ。住職から足の組み方を教わり、スタート。しかし、5分も立たないうちに足に激痛が走り始める。なぜ今、私は座禅を組んでいるのだ? 婚活に来たのではないのか? 自身の愚行を反省しながら、どうにか数十分間耐えしのぐS。参加者の中には、自ら志願して棒(警策というらしい)での肩叩きを受けている者もいる。ここまでくるとマジメというより、ストイックな修行僧である。Sも試しに一度叩いてもらったが、痛い! 痛すぎる!! 婚活の厳しさを、文字通り肌で痛感した。

警策はアマゾンなどでも購入可能……なのだ。

座禅の後には、フリートークが行われた。心がキレイになったのか、敬遠していたお姉様たちとの会話にも抵抗がない。ココで驚いたのは、お姉様たちは意外と若く20代~30代前半だったということだ。マジメなコは大人になる(老ける)のも早いのだろうか……。会話は終始和やかな調子で続いた。すると、キレイだった心も徐々にすさんでいく。堅苦しい自己紹介ばかりでつまんない! ハリがなさすぎる! ちょっと前まで「チャラいコ」に嫌気が差していたはずなのに、今は恋しくて仕方がない。

いつもの街に戻りたい! 恵比寿あたりのナンパスポットに飛び込みたい! しびれが残る足で寺を後にしたSなのだった。

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