開高健に松方弘樹……。
かつて男たちは、ロマンを求め、
釣竿を握りしめ世界中を駆け巡った。
ターゲットは、巨大魚。
ともすれば、命を落としかねない強敵と、
竿一本で勝負をする。
釣りを愛好する者なら、一度はそんな釣りをしてみたいと思うだろう。
しかし、そんな釣りをするほど金に余裕もなければ暇もない。
ロマンを感じるような巨大魚との闘いは夢のまた夢……。
……と、諦める事なかれ。
都市からほど近い河川にも、驚くべき巨大魚が棲息しているのだ。
今回は、これから夏前にかけてが最盛期のモンスターフィッシングを紹介しよう。
用意するのは丈夫なリール&竿と大きめのハリ。
そう、これだけでいいのだ。
餌は河川敷に生えている草を使用する。
ターゲットとなるのは中国四大家魚のひとつソウギョ=草魚である。
中国原産の巨大魚で明治11年に食用を目的として日本に移植され、
その名前が表すとおり、草を主食とし、最大で2メートルにも達するという。
関東であれば利根川や荒川水系、関西であれば淀川など、ほぼ日本全国の河川に棲息している。
こんな巨大魚が身近な川にいるなんて知らない方も多いのではないだろうか。
出撃したのは埼玉県内を流れる荒川水系の支流。
川に着いたならば、周囲の草を抜き、束ねて川へと投げ込む。
ソウギョがいれば、その草の束が水中へと引き込まれるのだ。
ソウギョがいることが分かったら、今度はハリに草を巻き付けて流す。
大食漢のソウギョは、いとも簡単にこれを吸い込む。
口の中に草が完全に消えたならば、思いっきり竿を上方に煽ってフッキング。
ここからが、巨大魚との男の勝負だ。
油断をすれば、竿を折られたり、水の中に引きずり込まれる可能性だってある。
長期戦を覚悟しなければならない。
釣り上げるまで1時間以上なんていうこともザラなのだ。
強烈なパワーをなんとかいなし、ついにネットイン。
今回釣り上げたのは、体長120センチ、重量約18kgという大物。
釣り上げた後は、腕が疲れ切って痙攣するほどだった。
こんな巨大魚が都市近郊で簡単に釣れる!
ぜひ、近所の河川で一度ロマンを求めて
ソウギョに挑んでみてはいかがだろうか。
↓100cmのソウギョ釣りの動画