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フィルムカメラを趣味にする その11 「フラッシュ撮影にハマる鮮やかなプリント ポパイカメラのプリント提案4」

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最近はフラッシュ付きのAFコンパクトが中古カメラ市場で人気沸騰している。

デジタルカメラのように、シャッターを切るだけの簡単操作で、暗い場所も内蔵フラッシュで簡単にキレイな写真に。

カジュアルにフィルム写真を楽しみたい人に最高のチョイスなのだ。

数年前までは、可能な限りフラッシュは使わないナチュラルな風合いの写真が人気だったが、最近はフラッシュ写真が目立つ。

これは中古市場の動向と完全にシンクロしている。

コンタックス製の高級機を筆頭に、コニカのビッグミニ現場監督シリーズなど大衆機として大ヒットした機種も争奪戦状態だ。

では、カメラに内蔵されたフラッシュで撮られた写真の魅力はどこにあるだろう。

フラッシュはレンズの真上に固定されているため、被写体の真正面から強い光が当たる。

そのため陰影は付けられず、影は真後ろに出ることになり、不自然なまでにフラットで強力な光となるのが特徴だ。

また、背景の距離が遠い場合はフラッシュ光が届かずに暗く落ち込んだり、また画面周辺部にトンネル効果が発生する。

つまり明暗差が極端な高コントラストな写真となり、この「生々しさ」こそがクールな印象となるのだ。

この利点を活かすため、今回はコントラストをわずかに高めつつ、うっすらと青みを足すというプリント調整をした。

ただし、人肌に青みが加わると顔色が悪く見えてしまうため、顔色は維持しつつ、ハイライト部分にわずかな青みが感じられる程度の調整にしている。

彩度は極端に調整していないが、フラッシュ光により発色はもともとしっかりしていること、安定した発色性能のフィルムを使用しているため、かなりビビッドに感じられる

実は今回は、AFコンパクトではなくフラッシュ内蔵の超リーズナブルAF一眼レフを使用。

人気薄のジャンルだが、フラッシュ撮影では人気のAFコンパクトふうに撮るのもお手の物。

まだまだ安価にフィルムを楽しむ道は残っている。

夜撮りも楽しみたい人は、AF一眼レフと少しビビッドなプリントの組み合わせを楽しんでみてほしい。

 

奈良歩実×高円寺
CAMERA:MINOLTA α507Si
LENS:MINOLTA AF 24mm2.8
FILM:FUJIFILM X-TRA400
PRINT:POPEYE CAMERA

 

背景は暗く落ち込んでいる。ヌケの良い場所なら被写体を明るく強調できる。

落書きを背景に撮影。このようなシチュエーションとフラッシュ写真は相性抜群。

フラッシュ使わず照明の妖しい光を活かした。夜撮りならではの撮り方の1枚。

 

 FILM CAMERA MANUAL
フィルム写真にこだわった活動を続けている本連載の執筆者が、「いまのフィルム環境」を念頭に編集したフィルムカメラ使い方ハウツームック。いまからフィルムを趣味にしてみては。全国書店・家電量販店書籍コーナーなどで発売中。2000円+税。

 

奈良歩実:model
1994年4月4日生まれ。
埼玉県出身。
趣味:音楽鑑賞。
特技:走り幅跳び、短距離走、クレープを焼くこと。
水曜日のダウンタウンの企画「モンスターハウス」で一躍有名になった歩実ちゃん。恵比寿マスカッツ正式メンバーに昇格しさらなる活躍が期待される。

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鈴木文彦(snap!):Photo/Text
フリーランスエディター/フォトグラファー。
フィルム写真『snap!』創刊以降、趣味の写真に関する雑誌・ムック・ワークショップなどを手がける。
主な著書は『フィルムカメラの撮り方BOOK』、『中判カメラの教科書』など。

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