首都圏に近い「石和温泉(いさわおんせん)」は、湯の国•山梨で最大規模を誇る、全国でも屈指の温泉郷だ。甲府盆地のほぼ中央に位置し、大菩薩連峰や南アルプス、富士山などに囲まれた美しい湯の町として知られている。
石和温泉は、昭和36年にぶどう畑の中から湧出したアルカリ性単純泉の温泉。駅から車で10分の距離に温泉宿が点在している。また、石和温泉のある笛吹市はぶどうの産地としても名高く、ワイナリー巡りも楽しめる。
取材日、甲府駅から11時9分発の普通電車で石和温泉へ。二駅なのですぐに到着する。石和温泉駅が様変わりしているのには驚いた。観光案内所で聞いたところ、数年前に建て替えられたという。ガラス張りの近代的な駅舎はオシャレでいいのだが、どうも違和感がある。ぶどう畑とピンク産業の温泉街には似合わないのである。温泉街特有のゆったりと流れる時間の波にしばし身を委ねながら、街を散策したのであった。
石和温泉はピンク産業が盛んな街としても有名。コンパニオンとの宴会だけでなく、ソープランドも1軒ある。少し前までストリップ劇場もあったが、今は閉館している。ぶどう畑のなかにポツンと現れるソープはかなりユニーク。「性の秘境」と言っていいだろう。
石和温泉
新日本観光地100選にも選ばれた温泉郷。
JR中央本線 新宿駅から石和温泉駅まで約100分。
新宿から高速バスで約110分。
【ディープスポット その46】
→つづく。
取材・文 イコマ師匠…『俺の旅』編集長。徹底した現場取材をモットーとしている。全国の歓楽街、観光名所、名物グルメを完全網羅。『俺の旅web』の編集長ブログで取材ルポ日記を紹介している。