見ているだけで懐かしさがこみ上げてくる
平成が間もなく終わろうとしているが、今でも懐かしいと思うのはやっぱり昭和。そんなノスタルジックな昭和人は多いようで、ここ最近次々と昔懐かしいホビーが発売されている。
商品を目にしただけで、アルバムを開いたかのように次々と幼少期の思い出がよみがえってくる。
親に内緒で、初めて自転車で遠出してみた日のこと。
小銭を手に駄菓子屋へ走った放課後のこと。
丸ストーブを囲んで家族で焼けて膨らんだモチを頬張ったこと……。
人間の思い出というものは、キーとなるグッズによってふたたび扉が開かれることも多いのだ。
“おもちゃ”と言うと、子供のための物のような気がして、手に取りづらいように感じることも多いかもしれない。
しかし、これらは明らかに昭和世代に向けて発信されているホビーグッズなのだ。
そう、放課後に通った駄菓子屋にあったガチャガチャはいまや、ショッピングモールや空港などの一角に設置され、幅広い世代に向けたホビーを発信している。
大人だってガチャガチャを楽しむ時代なのだ。
懐かしい思い出を買えるガチャガチャ、そしてクレーンゲームは、昭和を今に伝える大事な文化となりつつあるのだ。

少年が憧れたスーパーカー自転車がホビーに!
1979年、日本では75年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載されていた『サーキットの狼』(池沢さとし)の影響でスーパーカーが大ブームになっていた。
そんななか、スーパーカーのような自転車が発売されたのだ。それが、丸石サイクルのヤングホリデーPC(1/12丸石サイクル ヤングホリデーPCスーパー5FFP)だ。
スーパーカーで断トツの人気を誇ったランボルギーニ・カウンタックのごとき開閉式のスパークライト、そして自転車としては異例のごっついシフトレバー。免許のない少年スーパーカーを疑似体験するアイテムとして人気は急上昇。ただし、当時の子ども向け自転車としては高価であったため、買ってもらえない少年も多数いる憧れの逸品であった。
そんな伝説の自転車が、忠実に再現されたモデルがクレーンゲームの景品として人気を集めている。開閉式ライトもシフトレバーも実物そのまま!

ライトが閉じている状態

カウンタックのようにライトがオープン!
少年期の憧れがぶり返して、欲しくなってしまう人は多いはず!
このハイクオリティーなトイがゲームセンターのクレーンゲーム(1回100~200円)で手に入っちゃう!
小銭を握りしめ駄菓子屋に行くのが、昭和の小学生の一般的な過ごし方だった。駄菓子屋にはいくつもの大きな瓶がならび、「くださいな~」と小銭をおばちゃんに手渡し、自らひとつ取り出す。この“ふれあい”が良かった。あの大きな瓶が“猫瓶”と呼ばれることを知ったのは、たった今……このホビーであるという人も多いはずだ。
呼び方は、どうであるにせよ、“猫瓶駄菓子”は昭和の古き良き思い出の風景だ。
昭和の暖房器具といえば、ストーブだった。家庭はもちろん、学校や公共機関にもストーブが置かれていた。今のエアコンみたいに全体が温まるなんて便利なものではないから、自然にそのまわりには人の輪ができる。その温かさに触れながら会話も弾み、心まで温まる。そんな昭和のストーブのミニチュアモデルもカプセルトイで登場。見ているだけで“心”が温まるアイテムだ。
このほかにも家庭用の角形ストーブなどガチャガチャで1回300円!
日本の高度成長を支えた乗り物といえば、なんといってもスーパーカブだろう。新聞配達から、そば屋の出前までみ~んなこれだった。最近は、出前をする店も少なくなったが、なぜかスーパーカブのエンジン音を聞くと、出前が届いた時のように、または遠足の日に早起きしたときのようにワクワクしてしまうから不思議だ。

かつては出前といえばこれだった

荷台付きのカラフルなカブもラインナップ
全5種類はガチャガチャで1回300円。全部そろえたくなってしまう逸品!!