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釣り業界も例に漏れず“幻の魚”と言われるものが存在している。
そのなかでも、釣り人にとって憧れの魚となっている貴重種がいる。
レイクトラウトという鱒の一種だ。
鬼怒川温泉と並び“関東の奥座敷”と称される日光・中禅寺湖。
ここには日本で唯一、レイクトラウトが生息しているのだ。
レイクトラウトは、1966年(昭和41年)にカナダから中禅寺湖に移植された。
淡水の鱒としては最も大きくなる一種で、最大1m以上、重さにして40kgを超えることもある。
冷水でしか生きることができず、標高1000m以上にあり水深があって水温が上がりにくい中禅寺湖だからこそ、繁殖した魚であるといえるのだ。
適水温が8℃以下というレイクトラウトは、ほとんどの季節を水深30m以上の深場で過ごすため、釣ることが非常に難しく“幻の魚”と言われてきた。
そのレイクトラウトが、唯一浅場に上がってエサを追うのが、まだ水温の上がり切らない春先ということなのだ。
この時期、中禅寺湖には“幻の魚”の魚を求め、日本全国からたくさんの釣り人が訪れる。
そう「難しかった」のである。
3年通って、1匹も釣り上げたことがないなんていうのは、珍しくない話だったが、
近年はそうでもなくなってきているのだ。
2011年以降、魚の持ち出しが禁止され、100%キャッチ&リリースされるようになった。
そのため、飛躍的にその数は増加。
かつてと比べれば、数段釣りやすくなっているのだ。
実は筆者もかつて4年もの間、釣果0のボウズ記録を積み重ねた一人。
しかし、最近は、年に1度くらいはレイクトラウトを手にできるようになった。
もちろん、釣り人が皆、キャッチ&リリースを厳守し、魚をやさしくリリースしているからこその結果であるが、“幻”を手にできた喜びは、釣れなかった時期を知っているからこそ大きい。
今後、釣りやすくなったというウワサが広まれば、釣り人が押し寄せ、またもやかつての“釣れない魚”になってしまう可能性は高い。
“幻の魚”レイクトラウトを手にするなら今しかない!!