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【懐かしホビーファイル⑩】今なお続く“なめ猫”伝説! ツッパリブームと動物キャラブームを文化にした金字塔

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いつの時代も、必ずアイドル的な動物というのが存在しているが、その元祖といえば、なめ猫だろう。

それは空前絶後の大ブームだった。
経済効果は、なんと1000億円ともいわれ、老若男女問わずみんなが夢中になった。
それまで、玩具やキャラクターグッズといえば、仮面ライダー変身ベルトだったり、リカちゃん人形だったり、男女どちらかに向けたものであっが、なめ猫はその時点で他とは大きく異なっていた。
性別を問わないばかりか、年代も問わず、そのグッズに夢中になったのだから……。
火付け役となったのは子どもではなく、OLを中心とした大人の女性だった。
かわいらしい猫が、ツッパリの学生服や暴走族スタイルというギャップ満点の服を着た写真集『なめんなよ 又吉のかっとびアルバム』が飛ぶように売れたのだ。

その数50万部
白石麻衣の写真集『パスポート』が36万部でアイドルの写真集では空前のヒットと言われているのだから、そのすごさが分かるだろう。

その後、発売されたなめ猫の“免許証”には少年少女が飛びつき、現在までの累計は1200万枚以上

住所や有効期限、条件なども楽しい。

ブーム当時は、交通違反などで警察官が免許証の提示を促した際に、このなめ猫免許証を間違えて出す者が多くニュースになったほどだ。

ブームはさらに過熱し、学校に持って行く文房具から、日用品までなめ猫で埋め尽くされた。

なめ猫がツッパリの恰好をしていたからこそ、社会問題であったツッパリがその後一般にも認められ、今では文化であるかのように言われている。
さらに、動物をキャラクター化するというのも、なめ猫があったからこそ、現在も続いているのだろう。

驚いたことに、なめ猫の生みの親である津田覚氏は、このなめ猫に関して「撮影したのは2カ月間だけ」ということ。

その成長途中の子猫の2カ月間だけの写真が、40年も続く伝説的な大ヒットとなったのだ。

なめ猫は、間違いなく昭和が生んだ“最強のホビー”であり“最高のキャラクター”だろう。

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