4月7日と4月21日に投開票日を迎えた統一地方選で、「NHKから国民を守る党」が大躍進を遂げた。同党からは東京23区や関西を中心に26人が当選。所属議員も13人から39人と党勢を強めている。
そもそも同党は、元NHK職員の立花孝志氏が2013年に設立した政治団体。2014年には船橋市議選に当選したが、任期中に市議を辞任し、東京都知事選に立候補した。この際、NHKでの政見放送で、「NHKをぶっ壊す!」と発言して話題となった。
党の掲げる主張はシンプルだ。
詳しくは公式サイトに記されているが、最終目的はNHKのスクランブル放送を実現すること。主な政策はこの1点に集約されており、目標達成すれば政党を解体すると宣言している。
ただのネタ政党かと思いきや、主張はごくまっとうに見える。勢いを増す「N国」は、7月の参院選にも10人を擁立すると鼻息を荒くする。
だが、一方では新興政党ならではの脆さも窺える。
4月29日、N国から豊島区議に当選したくつざわ亮治議員が離党を宣言。Youtubeなどで離党の理由を述べており、参院選に関わる考え方で行き違いがあったようだ。
かたや立花代表側もYoutubeでこれに反論しており、情勢は先行きが見えない。
公共放送であるNHKが、われわれ国民にとって本当の意味で公平公正なものとなるのに異存がある人はいないだろう。今後もN国の行動を見守りたい。