今年10月に予定されている消費増税。自民党の萩生田幹事長代行が、「景況感次第で延期もあり得る」と発言して波紋を呼び、のちに「個人の見解」と弁解する事態となった。
だが、消費増税に反対を唱えているのは国内ばかりではない。
アメリカ・トランプ大統領の経済ブレーンであるステファン・ムーア氏は、日本の消費増税を「恐るべきアイデア」とし、「税金を上げて豊かになった国など見たこともない」とバッサリ。
ステファン・ムーア氏は、トランプ大統領の経済ブレーンであるとともに、次期FRB(米連邦準備制度理事会)の理事候補ともいわれる人物。
また、トランプ大統領自身もかねて「日本の消費税は輸出産業への補助金だ」と怒りを露わにしている。
この発言の意味は、日本の消費税の仕組みにある。日本では輸出業者に消費税が還付される「消費税還付制度」なるものが存在する。
この輸出業者に還付されるお金は、全国商工新聞によると年間6兆円。消費税収がおよそ19兆円といわれるなかで、3割もの金額が輸出業者に戻されているのだ。
トランプ大統領はこの仕組みを「ダンピングだ」とまで非難しており、「不当な補助金」だと言い切っている。
今年大きな選挙も控えている安倍首相。アメリカからの外圧も重なり、どのように判断するのか注目していきたい。