入店した瞬間に昭和時代にタイムスリップ。『古城』『ギャラン』『丘』など、上野には純喫茶が数多く残っているが、中でも『王城』は最高ランクの憩いの場だ。
まず、何よりもいいのが、1階にあること。階段の昇り降りがないのが、すごく楽チン。さらに
注目は、そのレトロな外観。まるで中世のお城のようなシックで穏やかな造りは、客の心を和ませるの十分。
店内はシンプルな純喫茶だが、チェックしてほしいのは天井。シャンデリアが輝くだけでなく、バロック調に装飾された様はまるで貴族の邸宅のようだ。美術館の街である上野にはこういったオシャレな喫茶がよく似合う。
豊富なメニューも圧巻の一言。中でもオススメなのは、モーニングのトースト(厚焼)セットで、ドリンク(珈琲・紅茶)とバタートースト(厚焼)、ボイルドエッグの3つで700円。トーストの厚さは仰天もの。絶対に食べるべし。
もう一つオススメしたいのが、ホットケーキ。こちらはなんと250円。安い、安すぎる。おまけに美味い。コーヒーとセットで頂きたいところ。
ケーキセットやナポリタン、チョコレートパフェなど、喫茶店らしいメニューは一通り揃っている。甘いものから軽食まで選り取りみどりだ。
早朝にモーニングを食べて寛ぐのもよし、昼間に美術館で展覧会を鑑賞してから休憩するのもよし、さらに夜、居酒屋で飲んでから一休みするのもよし、キャバクラや風俗店で遊んだ後に反省会をするのもよし。とにかく役に立つ万能なお店なのだ。
客層も上野らしく庶民ばかりでホッと一息するのにピッタリ。上野へ遊びに行った時はぜひ立ち寄ってほしい、純喫茶の筆頭である。
『王城』 昭和45年創業。営業時間8時~21時30分 全席喫煙可 不定休
【ディープスポット その1】
→つづく。
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取材・文 イコマ師匠…『俺の旅』編集長。徹底した現場取材をモットーとしている。全国の歓楽街、観光名所、名物グルメを完全網羅。『俺の旅web』の編集長ブログで取材ルポ日記を紹介している。