昭和の少年は、とにかくいたずらっ子が多かった。
スカートめくりやら、肩をトントンして頬を指で突いたり、膝カックンしたり……。
そんな少年が多かったから、こんないたずらグッズが発売されると、こぞって買い漁り学校内でいたずらの嵐が巻き起こったのは当然である。
もっとも流行したのが、パッチンガム(名称は、メーカーによってさまざまあり)だ。
「ガムあげる」
と差し出されたガム。
友だちの意外なサービスに喜んでガムを一枚引き抜くと……。
バッチーン!!
バネ仕掛けの罠がパチンと指を叩く!
この偽物のガムのパッケージがよくできていた。
パッと見はあのクー●ミントガムにそっくりなのだ。
そのため、つい引っかかってしまう。
痛い思いをしているのに、次の日にはすっかり忘れてしまって、ついつい何度も引っ掛けられてたものだ。
その後、BB弾が発射されるものまで出て、
これはパッケージはほぼそのまんま。メーカーが「LOTTA」だってw
現在でも電気ショックでビリビリするというものも登場している。
ガムがある限りガムのいたずらグッズは不滅だろう。
同時期に登場したのが、いたずらナイフだ。
相手を突き刺そうと刃先を当てると、その刃が柄の中に引っ込んでしまうというもの。
しかし、友だちをナイフで刺すという事じたいが現実的ではなかったためか、こちらはすぐに騙される者はいなくなってしまった。
昭和の少年のいたずらは決して“いじめ”ではなく、カラッと明るく、引っかけられた方も笑顔で済ませられるものだった。
現代のような陰湿ないじめは存在しなかったのだ。